特別養護老人ホーム


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特別養護老人ホームは最も歴史があり、現在でも最も利用されている老人ホームです。
特別養護老人ホームは通称「特養」とも呼ばれていますが、正式には「介護老人福祉施設」と言います。
最も利用されているということで、当然ながら施設の数も最もたくさんあります。2007年現在、その数なんと6000。入居者数を合算すると40万人というものすごい数字になります。しかもこれらの施設は需要が非常に高く、入りたくても入れないという入居待機者も同じく40万人居ると言われています。

有料老人ホームと大きく異なる点は、都道府県知事の許可を受けて地方公共団体及び社会福祉法人が設置し、入居の決定も市町村などが行うということで、要するに行政が運営母体となります。

行政の福祉サービスとして行われているため、入居には一定の基準があります。もちろん有料老人ホームにも基準はありますが、こちらはかなり厳しい基準となっています。
65歳で要介護以上の認定を受けている人で、自宅での介護が難しい人...他にも条件がありますが、主だったものとしてはこんな感じです。つまり、相当困っている状況の人でないと入居は難しいことになります。

その代わり、行政が行っていることもあって入所費用は有料老人ホームに比べてかなり安めです。最初の入居金は不要ですし、月々の負担額も15万円程度となっています。金額だけ見ると高いと感じるかも知れませんが、居住スペースがあって食事や身の回りの世話を全てやってもらったこの金額ですから、これが相当安い価格であることがお分かり頂けると思います。

家に要介護認定を受けた高齢者が居て、家族が面倒を見ることが出来ない場合には最も適した老人ホームなのですが、同じ状況に困っている人は実に多く、先ほどもお話したように40万人もの入居待機者が居るのが現実です。また、あくまでも困っている人に手を差し伸べるために設置されているものなので、施設やサービスは必要最小限のものしかありません。有料老人ホームのように、少しでも生活を楽しく快適にするという工夫はあまり期待出来ません。

特に、切実な問題としては体調の問題で長期の入院を余儀なくされた場合には退去しなければならないことがあり、再び入居しようにもなかなか入ることが出来ないという不便さもあります。また、日々の生活をしていく上で大事なこととして、居室についても個室が少ないというのもQOLの観点からは有料老人ホームには劣ると思います。

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このページは、isが2007年12月19日 13:34に書いたブログ記事です。

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